Saturday, 14 March 2026

アメリカに眠る戦利品

九段に用事があった序に、久しぶりに靖国神社の遊就館に寄ってみた。以前は館内放送があって、出て来るとすっかり国粋主義者になったものだが、今は静かだった。

遊就館は日本で最大級の戦争博物館である。ただその展示品の少なさは寂しい限りである。例えば東条英機の眼鏡があったが、彼の軍刀はノーフォークのマッカーサー記念館にある。真珠湾攻撃の九軍神の写真であるが、捕虜になった酒巻大尉の写真は彼の乗っていた潜航艇と共に、テキサスのニミッツ提督の故郷に飾っている。

飛行機もそうだ。入り口には修復されたゼロ戦が置かれていたが、スミソニアン博物館には無傷のゼロ戦始め、紫電改、月光、飛龍、桜花、天山、晴嵐などが保存されている。

その他、寄せ書きの日章旗、軍刀といった小物に至っては、アメリカの東海岸に多数ある博物館やオーストラリア、シンガポールなどに分散している。そしてその横には、必ず天皇ヒロヒトが戦争の象徴として、ヒットラーと同格に描かれているのである。

日本は戦後(アメリカの占領地政策もあって)戦争をタブー視して来た。だから遺品や戦利品の返還努力をして来なかった。アメリカに行って初めて己の過去を知るのも困ったものである。そろそろ大体的な遊就館拡張事業を始めてもいいのではないか。

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