Monday 13 May 2024

三原山は世界三大火山?

アイスランドの火山が噴火して5カ月が経つ。住居の近くまで溶岩が押し寄せる光景は、Youtubeで凄まじいものがあった。アイスランドは人口38万人の小さな国なのに、一人当たりGDPは8万ドルと世界7位のリッチ国である。その多くが観光収入によるものだから、正に国の形も変わるかも知れない。

最近、伊豆大島の三原山でも小さな噴火があった。昨年夏に訪れたので親近感を覚えたが、現地の博物館には「三原山は世界三大火山」と書いてあった。

あと二つはハワイのキラウエアとイタリアのストロンボリという。 世界には沢山の活火山があるし、国内には浅間山や阿蘇、桜島もある。何故この3つなのだろう?と不思議だったが、玄武岩製で括ったらしい。何でも「世界三大」に拘る日本人の趣味だった。 

 そのストロンボリ(Stromboli)は、昔イングリッド・バークマンの映画の舞台になった島である。島の漁師と結婚した女が、閉鎖的な島に我慢できず島を出る物語である。それを灼熱の溶岩が阻むという過酷な、あの清楚な女優のイメージからは程遠い作品だった。 

 改めて戦後のイタリアは貧しく、同じ頃に公開された「苦い米」もそうだったが、当時の日本によく似ていた。ストロンボリ島はシシリア島からフェリーで2時間で行ける。実はこの夏にまたシシリア島の旅を計画している。ロケ地巡りは魅力的だし、時間が許せば訪れてみたいと思っている。

Sunday 12 May 2024

神秘的なオーロラ

太陽の爆発、太陽フレアによって世界各地でオーロラが発生している。日本でも見られたらしいが、さぞかし神秘的だろう!と羨ましい限りである。

思い出すのは、そのオーロラをテーマにした映画「オーロラの彼方へ(原題:Frequency)」である。いつぞや飛行機の中で見たが、オーロラの発生によって、30年前に死んだ父親が息子と無線で繋がる話であった。父親はNYの消防士だったが殉職した。早世した父親が、大きくなった息子と会話するシーンは熱いものがこみ上げて来た。 

 ひょってして今回の太陽フレアも、世界のどこかでそんなタイムトラベルが起きているかも知れない。原題の「Frequency」は周波数の意味である。時空を超えて周波数が一致すれば怪奇現象が起きる、そう思うと好奇心が掻き立てられる。

 処で次元は異なるが、映画「カサブランカ」でもオーロラが出て来る。尤もそれはバーの名前で、主人公のハンフリー・ボガード演じるリックと、イングリッド・バークマン演じるイルザが集う店である。バックには有名な「As Time Goes By」の曲が流れていて、平和だった頃のパリを彷彿とさせるのであった。 

 又シンガポールにもオーロラという飲み屋があった。日本人駐在員向けのカラオケ店で、此方もコンパニオンは神秘的だったが・・・。

Saturday 11 May 2024

東日本大震災の犬縁

昨日は愛犬レオの命日だった。早いもので3年が過ぎた。暫く前から食が細くなっていたが、最後は眠るように逝ってしまった。寡黙な犬だったが、最後も彼らしかった。

レオは東日本大震災の翌年に福島県で生まれた。ただ「福島の犬は汚染されている」の風評で、誰も引取る人はいなかった。そこで全国のブリーダー仲間が協力して、何とか一命を取り留めたのであった。その一匹が縁あって我が家に来た。普通は40〜50万円のゴールデンだが、その時はタダ同然だった。

レオは近所でも人気者だった。いつも垣根越しに黄色い足を出していると、通り掛かりの人の目に付くのを知っていた。子供も大人も「あら可愛い!」と頭を撫でてくれた。ある日散歩していると若い女性が寄って来た。彼女は子供の頃からレオを知っていたらしく、「この子私の思い出なのです!」と言う。何か悲しい事があった時の話し相手だった事も分かり、その地域貢献が誇らしかった。 

レオが死んでから暫く空しい日が続いた。「また会いたいな!」の思いは日増しに強くなった。そんなある日、まだ血統証明書が残っている事に気付き、福島のブリーダーに連絡してみる事にした。事情を話すと、近々また子犬が産まれるという。早速「是非我が家にお願いします」と予約すると、一カ月して「産まれました!」と電話が掛かって来た。あの時は嬉しかった。

それから2カ月して福島まで子犬を取りに行った。レオの甥にあたる犬で顔もそっくりだし、気性も優しい犬だった。あれから3年が経つからそろそろ3歳になる。東日本大震災が生んだ不思議な縁だが、お蔭でペットロスにもならずに済んでいる。

Friday 3 May 2024

インド産のWhisky

インドのGDPが来年の2025年に日本を抜くという。先日ドイツに抜かれた日本だが、これで5位に後退することになる。為替の成せる業とは言え、日本は英国みたいになるのだろうか?

そんな矢先、先日とある酒屋でインド産のウィスキーを見つけた。Paul Johnという銘柄だったが、早速飲んでみると中々美味かった。何やら原料に廃糖蜜を使っているというだけあって、オレンジ感覚の不思議な甘みが印象的だった。

インドには一度しか行った事がない。今から20年程前だったか、場所はムンバイの郊外だった。空港に着くと、「荷物を運ぶ」と沢山の男たちが寄って来た。中には片腕、片目もいた。駐車場までの路肩に、川の字になって寝ている家族には驚かされた。

 ホテルまで車窓から見た光景も強烈だった。ゴミが散乱する道には貧祖なバラックの家々が続き、中には泥の小屋もあった。鼻を衝く悪臭と人の多さに、東南アジアでもかつて見たことのない貧困を感じた。 

 ホテルは宮殿のように立派だったが、滞在者は敷地内から外出しないと教えてもらった。試しに一歩踏み出してみたが、泥道に糞尿が落ちているのでは?と思える雰囲気に、その意味も分かった。

一方で取引先の会社は清潔で大きかった。オーナーは世界的な馬主らしく、玄関に馬のブロンズが置いてあった。カースト制度は金持ちの家に生まれればいいが、汲み取り屋の家に生まれればそれを世襲しなければならない。会社で働いている人を見て、彼らはその呪縛から抜け出せた人かと思った。

 先のウィスキー蒸留所は、ゴアというムンバイの近くの西海岸にあった。最近の経済成長で町の様子も随分と変わっているのだろう。不思議な国の不思議な味に、ふと昔を思い出したのであった。

Tuesday 30 April 2024

為替は1986年水準

円安が加速しドルが160円に迫ってきた。物価が上がっている。永年100円台を享受してきた者にとっては、お金がどんどん減って行く感覚だ。若い人も大変だが、年金生活者にとっても厳しい時代になってきた。

原因は勿論日米の金利差である。だったら金利を上げたらいいじゃないか?と素人は思う。だが「金利が上がると住宅ローンや中小の借入金利が上がるから景気の回復が遅れる」らしい。でもこれって本当だろうか?また日銀の債務超過も噂されている。預かり金利の上昇がバランスシートを圧迫するらしいが、日銀の為に市民生活が犠牲になるのも腑に落ちない。 

 一方で株価は昨年来好調だ。資産的にはプラスマイナスプラスの人が多いのも事実だ。若い人もNISAで少なからず潤っている。 

 1ドル160円は1986年の為替水準である。1986年といえば、自民党が中曽根内閣が衆参同時選挙で快勝したり、瀬古がロンドンマラソンで優勝した年であった。北島三郎の「北酒場」やテレサテンの「時の流れに身を任せ」が流行ったり、海外ではチュルノブイリ原発で事故も起きた。日本ではこの年からバブルが始まり、当時15000円だった日経平均は3年後に4万円近くまで上がり続けた。

 ボーナスも良かったので、会社が終わるとよく仲間とタクシーで六本木に飲みに行った。長プラが7%と高かったにも拘わらず家を建てる人も多かった。ただワインや輸入品は今ほど出回っていなかった気がする。今の日本人は知らぬ間に安価な輸入品文化に浸っているので、物価の高騰感はその反動かも知れない。

 因みに前の年の1985年の為替は200円だった。時代が逆戻りするのなら、強ちあり得ないとも言えない。これからはワインやウィスキーから日本酒に、洋食は和食に、海外旅行も生涯一度に、当時を思い出して生活習慣を変えていくしかない。

Saturday 27 April 2024

別れた後に泣く男

先日とある居酒屋に入ると、面白い張り紙が目に入った。曰く「別れる前に泣く女、別れた後に泣く男」であった。中々の名言だと思っていると、隣り合わせた年配の客も頷いていた。

その店は3人の中年女性がキリ揉みしていた。忙しそうだったので訳は聞けなかったが、ひょっとして別れた男の未練を尻目に店を始めたのだろうか?

 確かに女は別れた男を忘れられる生き物と聞くし、一方で男はメソメソと過去から抜け出せない。「今昔物語」の中に、死んだ妻が忘れられず挙句の果て墓まで掘り起こす話がある。流石に男は変わり果てた妻の遺骸を見て発狂してしまうのだが・・・。

 若い人だけでなく、長年付き添った夫婦もそうだ。爺さんが先に死ぬと、婆さんは積年の呪縛から解放されて元気になるという。反対に婆さんが先に死ぬと、爺さんは一人で生きて行けないから後追いするかのように逝ってしまう。

しかこれは日本人の話で外人は少し違うようだ。シドニー・シェルダンの「Memory Of Midnight」は女が失踪した初恋の男を探し出し、彼が他の女と結婚していたのにそれを引き裂いて自分のモノにする話であった。流石西洋の女は逞しい!と変に感心したが、男も男で次への切り替えも早いし、やはり狩猟民族はちょっと違う気がする。

Friday 19 April 2024

オッペンハイマー

話題の映画「オッペンハイマー(Oppenheimer)」を観に行った。広島や長崎の惨状が出て来るのかと構えたが、物理学者の半生を追った淡々とした作品だった。3時間に渡る長編は少し退屈だった。それにしても、何故こんな映画公開を日本で躊躇したのだろうか?

昔「テレマーク要塞(The Heroes of Telemark)」というやはり原爆をテーマにした映画もあった。カーク・ダグラス演じる学者がドイツの重水工場を破壊するアクションもので、次元は違うが個人的には此方の方が面白かった。 

 映画ではアインシュタインも出て来た。科学者の純粋な研究は、軍事利用された時点で彼らの手から離れていく宿命には共感した。アルフレッド・ノーベルのダイナマイトもそうだが、研究者の手が血に染まる感覚も伝わった。

それにしてもアメリカのマンハッタン計画の規模、人材に改めて驚かされた。こんな国相手に日本はよく戦争をしたものだ。

 処でその原子力爆弾は広島と長崎に落された後、3発目を新潟に落とす計画だったという。しかしそれを運んでいた巡洋艦インディアナポリスが、日本の潜水艦から発進した回天によって撃沈され中止された。これは伊藤正徳の「連合艦隊の最後」に出て来る話だが、ひょんな出来事で惨事が回避されていた。