Sunday 30 November 2014

パース早慶戦

早慶戦と聞くと、寺澤芳男さんが随分前に日経に書いたパース早慶戦の話を思い出す。寺澤さんは野村証券のアメリカで活躍したビジネスマンだ。「ウォールストリート日記」や「ウォ・・の風」は、憧れのNY生活をエッセイとして紹介したものだった。金融マンのアメリカ生活を夢中で読んだ記憶がある。

寺澤さんはその後MIGA(国連の保健機関)長官や経済企画庁長官を歴任し引退した。暫くしてオーストラリアのパースに移住したらしく、10年以上前だったか日経にその時の話が出ていた。テーマはパース早慶戦、現地のOBが繰り広げる稻門会と三田会の親交を紹介していた。一線を退き海外移住した人達だったが、大学のカラーがその後の人生を綴っていく・・・その色彩の違いが微妙に異なる。

中々極めた人達でないと出来ない世界だけに面白かった。

Saturday 29 November 2014

赤城山の湯

群馬の桐生に行った帰り、週末ということもあり赤城山の温泉に泊まった。山奥の一軒家、静かな処にしっかりとした宿があった。宿には殆ど泊り客はいない。静かな中に、湯の流れる音だけが聞こえてくる。

贅沢なことに部屋ごとに温泉が付いていた。お忍び用かと思いきや、聞くと都会の中高年が多いという。東京から車で2時間ちょっと、冷えたビールと地酒に懐石が用意されている。湯は贅沢にも24時間掛け流し、こんな天国は世界探しても中々ないだろう。

温泉に入るとどっと疲れが出て来た。食事をして8時に床に入る、気が付くと朝だった。赤城といえば国定忠治だ。今は殆ど陸の孤島だが、意外と穴場かも知れない。

Thursday 27 November 2014

アメリカのリンチ事件

アメリカで黒人少年の射殺を巡って、全国的な動揺が拡がっている。アメリカには住んだことはないが、やはり人種の差別はある気がする。ウォール街の中枢で黒人はあまり見ないし、ワシントンもまだまだマイナーだ。そうでなくても経済格差があるから、必然とやっかり、妬み、延いては誤解が生まれるのは当然だ。

そんな中、ル・ポアン誌に1933年にアメリカで起きた集団リンチの話が出ていた。時は80年前の11月26日、カリフォルニア州で殺人の罪を犯した二人の男が、引き渡しを求めた住民に捕まり処刑された話だ。牢屋に入っていた二人は、一万人の群衆によって引き出された後、裸にされ公園の木に縛り首にされた。数十年前まではウェスタンの時代だったことを思えば自然だったのかも知れない。ただこちらは被害者、加害者どちらも白人であった。

日本人は有色人種である、それも黄色の肌と言われる。実際住んでみると分かるが、差別はやはりある気がする。例えば高級ホテルのボーイ達の囁きの中や、アパート住民が向ける異分子への視線等々、中々表立っては分からないが、先住民の心の底は極めて保守的だ。今回も群集心理で良からぬ方向に行かねばいいが・・・。

Wednesday 26 November 2014

Nissan Average

On the way back to Tokyo on Sunday evening, I used to listen a radio program called Nissan Average. It is a comical radio comedy that typical Japanese business man rustles in the company.
 
Hero’s name is Abe Reiji that turns to Average. He is a middle aged moderate man, gentle for colleague and family. I like him as he used to compromise with the problems. I feel he is something different from 70’ to 80’ aggressive business man.

Nissan is the second biggest auto manufacture. I have been driving  J-Ferie for a long time that had good design and high speed. I like its good sense although my current car is Toyota.   

Tuesday 25 November 2014

早慶の違いとは

早稲田大が慶応大の滑り止めになったという記事があった。両校を受験して受かると、慶応を選ぶ学生が多いというからだという。受験をしたことがないので真偽は良く分からないが、そんな単純なものでもない気もする。

早慶は永年のライバル、バンカラな早稲田と慶応ボーイに代表されるスマートさは、代は変われどそう簡単には変わらない。銀座、六本木が慶応の溜まり場なら、早稲田はやっぱり新宿が似合う。「青春の門」の主役は早稲田でないと務まらないし、スキー・サーフィンの若大将は慶応だ。吉永小百合が早稲田なら紺野美佐子は慶応・・・挙げれば切がない。

早慶の違い、それをある人が明快に語ってくれた。それは・・・「早稲田は大学から入って来た人が偉そうにしているが、慶応は下から来た人が幅を利かせている」というものだ。早稲田は高校から始まるが、慶応は幼稚舎から始まる・・・その違いが学生の気質になる。大学入試は世間的見れば関ケ原、ただそんな苦労をしないに越したことはない、そう考えるのは慶応の下から来た生え抜きだ。それに比べて早稲田はまず大学ありき、だから学院出身者は入試組に引け目を感じるという。

Monday 24 November 2014

ウガンダの鍋

月曜日は「ナゼそこに日本人?」のTV番組が面白い。いつも世界各地で波乱万丈の人生を送っている日本人を紹介している。登場する日本人は、誰も偶然の成り行きである。見ていてとても他人事とは思えない。ひょっとして自分のそうなっていたかも知れない・・・そう思うからだ。

今日はウガンダの鍋の話だった。電気もない寒村で、日本製の鍋が電気を作り、携帯電話の蓄電に役立っているという。キャスターの梅宮辰夫が「ノーベル賞ものだ!」と言っていたが、その通りの話だった。100年に一回の大発見より、こうしたアイデアがどれだけ人の命を救うのか、改めてそれを作った日本人って凄い!と思った。

ウガンダと言われてもピンとこないが、隣国ルワンダでは長年内戦が続いた。1970年代だったか、日銀から出向した服部さんという人が「ルワンダ中央銀行総裁日記」という本を書いた。これから発展しようとした矢先だったが、その後民族紛争が起きた。100万人が殺害されたジェノサイトである。映画「ホテル ルワンダ」でもその一面が紹介されていたが、ウガンダも所詮アフリカで似た環境だったのだろう。そんなウガンダで日本製鍋が頑張っている。

Saturday 22 November 2014

彦根と井伊大老

京都に行く途中、彦根に泊まった。彦根城の天守閣は姫路城と並ぶ国宝という。朝早く起きて訪れると、天守閣は中々下からでは見え難い構造になっていた。紅葉に映えた城壁はとても美しい。築城は1622年というので、海の向こうでは三銃士ことダルタニアンが活躍していた頃だ。あちらも立派だったが、日本の技術も大したものだと感心する。

幕末の藩主は井伊直弼だった。ここから江戸に出て桜田門外で水戸藩士に暗殺された。世に言う「桜田門外の変」、映画で見た迫力あるシーンを思い出した。色々調べると、事件後もその責任を巡り双方に多くの打首が下されたようで、改めてその時代の凄さが伝わって来た。

それにしても、開国派の井伊直弼が悪者に見えるから不思議な構図だ。やはり時代の流れだろうか・・・、近江牛の煮込みと不老泉という滋賀の吟醸を飲みながら色々思いを馳せた。井伊大老の墓は豪徳寺だというので、今度墓参りに行ってみよう。

Tuesday 18 November 2014

レレレのおじさん

早いものでもう11月も半ば、師走はもう直ぐだ。街は秋たけなわ、紅葉が落葉になろうとしている。

毎朝の庭掃除が忙しい季節だ。掃いても掃いても積もる落ち葉は後を絶たない。でも掃除は何故か楽しいものがある。落ち葉を集めていると、不思議とお金を集めているような気分になるからだ。

掃除のおじさんの代表は、漫画の天才バカボンに出て来る”レレレのおじさん”である。いつも掃除ばかりしている。また映画「男はつらいよ」に出て来る源公もそうだ。殆どセリフが無いが、いつも境内の掃除をしている。寅さんに何か言われると、蜘蛛の子を散らすように逃げてしまう脇役だ。どちらもとても苦役には見えない。意外と落ち葉掃きは奥が深い。

Monday 17 November 2014

Nishikori's challenge

I was excited to see the ATP world tour finals in London on TV. Japanese Kei Nishikori advanced to the final round after he defeated Andy Murray and David Ferrer. He was unfortunately beaten by NO1 Djokovic in the full set. Nishikori lost a chance to control the match in the first game of third set. He took 40-15 against Djokovic but finally blew up with netting the ball.

Both players looked very nervous. I think it related to a big prize money. Participation fee and Round-Robin match win for both $155,000 and Semi-Final match win for $475,000, etc. It’s a big surprise that winner Djokovic got at least $1,825,000 a week!

After seeing the match, it is not only me but my colleagues also changed their tennis style being to hit hard and aggressive like Nishikori. I am looking forward to seeing his challenge for 2015.

加山雄三の素晴らしき哉、人生

加山雄三さんが秋の叙勲で旭日小綬章をもらった。ファンとして嬉しい限りだ。御年77歳、今年は最後とばかり、武道館から始まって全国津々浦々のツアーを始めた。タダでさえ悠々散歩のTV番組で忙しいのに、そのエネルギシュな活動に感心する。

加山さんと言えば、何といっても若大将、その学生生活を地で行った東宝映画は50年経った今見ても飽きないものがある。スキーやヨットが抜群の体育会硬派、そして女性に優しい。その一方人柄は不器用で愚直、そこに魅かれる。勿論本業は役者だから、「赤ひげ」を始め多くの戦記物は格好良かった。軍服や柔道着が似合うのは、岩倉具視や軍人の血を引いているせいだろう。

そして数々の自作の歌、”君といつまでも”を筆頭に600曲を作ったと言うから大したものだ。私が好きなのは、あまり知られていないが70年始めの歌だ。借金を背負い、どん底だった頃のやるせなさが伝わって来る。その時が後の芸術性を深めたというので、人生何が幸いするか分からない。彼の一押し映画は、「素晴らしき哉、人生!(原題「It's A Wonderful Life」)」と云う。DVDで何度か観てみたが、それは彼の人生そのもでもあった。谷村新司ではないが、彼を光と思って生きている人は結構多い。

Thursday 13 November 2014

大阪の女やさかい・・・

最近は良く大阪に行く。大阪は何度行っても地形が頭に入らない。それもそのはず、あまり関心がないからだ。

大阪はどぶ川の匂いがする先入観がある。大阪弁はどぎつく、「大阪の女」の歌詞にある”大阪で生まれた女やさかい”のフレーズが何とも肌に合わない。地下鉄に乗れば昼でガラガラというのに女性専用車があるし、エスカレーターは東京と反対に立つ。街並みも赤青黄の原色が多く、どこか韓国に似ている。そういえば、歩いている外人の多くは中国人風だ。

そんな中、テニス仲間のKさんが単身赴任しているというので訪ねてみた。難波の道頓堀近くのお好み焼に連れて行ってもらった。やはり本場だけあって中々旨い。暫く歩くと法善寺横丁に出た。京都の先斗町に似ていて、この街並みは気に入った。Kさんは週末に電車で一時間で行ける京都、奈良を楽しんでいるらしい。意外と住めば都なのかも知れないが・・・。

Monday 10 November 2014

カタルーニャのカザルス

随分前になるが、バルセロナ(Barcelona)に行った。有名なガウディの教会や丘の上に残っているオリンピック会場など見て廻った。翌日は郊外のタラゴナ(Tarragona)という港町に泊まり、イカ墨料理を食べた。今から思えばそこはスペインとはいえ、カタルーニャ地方だった。

昨日その地域で独立の国民投票が行われた。5百万人の住民がいるというから大きな地域だ。スコットランド、ベルギーのフランドル、中国のウイグル・・・歴史に飲み込まれた民族の一つがカタルーニャという。全くの無知だったので、中公新書「物語カタルーニャの歴史」も読んでみた。ただあまりに昔の事だったので、正直ピンと来なかった。

ところがとある雨の日、パブロ・カザルスのチェロ演奏をCDで聴いていた時だった。カザルスってどんな人だろう?と検索してみたら、何とカタルーニャの人だった。導かれるままに、国連で彼が91歳の時に弾いたチェロ演奏をYoutubeで聴いた。1971年の冷戦時代、彼は演奏を前に「鳥はピース・ピース・ピース(Peace)と鳴く」と語り、今はなきカタルーニャの「鳥の歌(El Cant Ocells Dels)」https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=frizJZee0dEを演奏した。それは初めて見る者にとっても感動的だったし、見知らぬ歴史が伝わってきた瞬間だった。

Sunday 9 November 2014

My grandmother

I had a grandmother who passed away 30 years ago. She took care of me very much when I was a child as I was her first grandchild. I also liked her as she was so kind.  She was a typical Meiji era woman always wearing a traditional kimono, practicing classic Japanese song with playing samisen.
                                  
               One day when I dropped into the antique shop at Karuizawa, I found herself in the painting by accident. I soon bought it without any hesitation. It was a watercolors that an old woman was walking on the soil road. There was a beautiful contrast between the earthen wall and shade.

Whenever I see this painting, it reminds me of her. 

Saturday 8 November 2014

ゲインスブルグとBB

暫く前のル・ポアン誌にゲインスブルグ(Serge Gainsbourg)とBBことブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)の話が載っていた。BBは晩年でこそ動物愛護のおばさんになってしまったが、若い頃はマリリン・モンローと並ぶセクシーなアイドルだった(ようだ)。コート・ダ・ジュールのサントロペと聞けば、当時は誰しも彼女が裸で現れるようなイメージを持った。

そんなBB(べべ)の踏み台にされたのは、作曲家・歌手のゲインブルグだった。3か月後にはコキュ(Cocu)と称され、BBに捨てられた。一方のBBもそれが切っ掛けで当時の亭主と別れたようだ。ゲイスブルグはその後女優のジェーン・バーキン(Jean Birkin)と結婚した。昼から酒を煽り、煙草を離さないスタイルは当時の流行だったが、でもそれが原因でその後二人も別れた。

ゲインスブルグは1991年に死んだ。最後の1年、実は彼の住む隣のアパートに住んでいたことがある。オルセー美術館裏のベルヌイユ通り、庭には大きな木があった。壁には多くの寄せ書きが許される不思議な家だった。朝になると多くの雀が集まり、その鳴き声は目覚まし代わりになった。我が家のトイレの小窓から、時々彼と思える人影が見て取れた。当時はどんな人か知る由もなかったが、後で有名人と知り、モンパルナスの墓地に墓参りもした。47年前にBBとの関係があったとは知らなかった。

Friday 7 November 2014

風に立つライオン

さだまさしの「風に立つライオン」は好きな曲だ。カラオケで時々歌う。でも歌い始めると、いつも途中で音程の高さに詰まってしまう。百万羽のフラミンゴ、満天の空、僕は貴方や日本を捨てた訳ではなく・・・、曲も沙流ことながらその詩が美しい。

先日この舞台になったケニアに行った人がいた。現地の情報だと映画の準備が進んでいるという。そしてその本があると知ったので、早速取り寄せてみた。不思議な構成で、主人公は一切登場しない代わりに、多くの人が主人公について語っている。彼を知っている人達を通して、アフリカに骨を埋めた医師像が浮かび上がってくる。文章がさだまさし風で、流暢かつ面白可笑しな語りがいい。

本の最後に曲のエピソードも紹介されていた。何とあの歌は30分で出来てしまったというから驚いた。今まで溜め込んだマグマが爆発したのだろう。長く温めたからこそ生まれた作品だったようだ。

Tuesday 4 November 2014

Coup in Burkina Faso

There's been A Coup in Burkina Faso. Most of us do not know the name of Burkina Faso even its country map. I was not exceptional one by the time I had met a lady coming back from that country.



It was a few years ago when I had been a student at Institut Francais in Tokyo. It was intermediate class to brush up business French. Most of the students had French language experience and there was a senior lady who spoke frequent French. I asked her how she got a French ?  She said she had been working at the hospital in Burkina Faso assigned by JICA. She showed us many photos that made us a surprise and shock. All houses were barrack without electricity nor out of clean environment.

I’ve ever seen those scene when Japan Self-Defense Forces was sent to south Sudan. All houses were made of cow dung as cow was only their property using to drink its milk and blood. Burkina Faso houses were something like that. I turn my thought that Japanese volunteer who are now working such country of Coup to carry out their assignment.

Monday 3 November 2014

海賊とよばれた男

やっと図書館から連絡があり、百田尚樹著「海賊とよばれた男」が貸し出せるという。随分遅くなったが、時のベストセラーを読んでみた。

出光興産の創設者、出光佐三の伝記である。話題になっているだけあって、読みごたえがあった。イランやソ連との予想しなかった取引、石油公団・通産省を相手にした日本村の戦いなど、やはり昭和の気骨が伝わってくる。日本への忠誠心、義理と人情、当時はそんな人が多かった。主人公も沙流ことながら、それを支えた日田というパトロンも凄かった。パトロンが亡くなり、その名を新設タンカーと製油所の住所に残したくだりにはグッと来た。読み終わって、改めて出光という会社を考えるようになった。

加えて著者の日本語がとても快い。よく時代を調べ、それを物語のバックに上手く嵌め込んでいる。「永遠のゼロ」は素晴らしい作品だったが、これも劣らず良かった。