Sunday 6 September 2020

冬支度と伐採道楽

また今年も冬支度の時期がやってきた。予ねてから葉っぱが枯れて倒木の危険のある杉が気になっていたので、思い切って切る事にした。相手は10m以上はある大木である。倒れる方向を確認し、チェーンソーを腰の高さで斜め入れ、自然に傾くまで辛抱強く歯を入れた。20分程経つと、やっとあと一歩の処まで来た。ここからが慎重に進めないと、思わぬ方向に倒れたり、ややもすると自身が巻き込まれる恐れがある。先日も地元の人が下敷きになって、胸と首を怪我したので猶更だ。2~3秒切っては休み、倒れる瞬間に全神経を集中した。そして皮一枚になった時、遂に大きな音を立て大木が倒れた。辺りの樹木に当たる鈍い音は、まるで巨象が倒れるようで、その後の静寂がまた不気味だった。

一息入れ、今度は輪切りにする作業に取り掛かる。40~50cm毎に切るのだが、これが又力が要る。一気に切り落とすのに、一本2~3分は掛る。休み休み、やっと出来た丸太は20本程になった。それを一本一本軒下に運び綺麗に積み上げて終わる。こうしておけば水分が抜け、数年後に斧を入れると割れる状態になる。

これが薪になっても、一週間で燃えてしまう。苦労した割にはあっという間になくなるし、何より伐採は命がけである。歳のせいか昔に比べて疲労は半端でない。自然を相手に戦った一日だったが、道楽とは言えいつまでこんな事が出来るやら。

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