Tuesday 28 November 2023

下部大会の報酬

先日、慶応の日吉で行われたテニスのチャレンジャー大会を観に行った。その日は準々決勝で、冬日とは思えない暖かい日に多くのファンが詰めかけていた。

中でも予選から勝ち上がった内山選手と中国系オーストラリア人のリ・トゥ(L.Tu)選手の一戦は見応えがあった。結果は第一セットを7/5で取った内山が第二セットも7/5で競り勝った。ただランキングは内山が297位、トゥが247位とほぼ互角、そのため試合はどちらが勝ってもおかしくない展開だった。 

 最後はトゥ選手がドロップショットをミスして終わったが、彼は次の瞬間、持っていたボールを林の中にぶち込んだ。これには誰しもびっくりしたが、競り負けた悔しさが伝わってきた。 

 彼は遥々オーストラリアからやって来てこの大会では2勝もしたが、その報酬(賞金)はたった2200ドル(33万円)だった。ホテル代や飛行機代を払っても足が出る額である。改めてプロの厳しい現実と、一戦に掛ける思いも知った。 

 普段はジョコビッチやフェデラー、野球で言えば大谷などのスター選手しか見てないから分からないが、こうして下部大会を垣間見ると、スポーツ界の生の人間模様が見えて来る。

No comments: