Sunday 13 December 2015

ラトビアの木賃宿

日本を訪れるバックパッカーはどんな処に泊まっているんだろう?そんな好奇心から、大阪難波のファースト・キャビンに泊まってみた。名前の通り、飛行機のファーストクラスである。水平なベット、イヤホンから流れる音楽、それにテレビもある。ワンフロアーに個室が連なるため、扉はアコーデオンカーテンだ。そのため、夜になるとスースーと近所の寝息が聞こえてきた。

持論だが、ホテルはシーツが全てである。殆どは寝ている訳だから、安心して眠れる清潔なシーツは大事だ。その点、イギリスやフランスの民宿は当たりはずれが無かった。

ただ臭くて眠れなかった体験もある。ラトビアのリエパヤという町の木賃宿である。かつてロシアのバルチック艦隊が対馬を目指して出港した由緒ある街だが、今は鄙びていた。収容所を思わせる鉄の扉と電気にのない廊下は、まるでソ連時代の監獄のようだった。夏なのでベットには掛け布団もない。その簡素なベットから立ち込める旅人の体臭は物凄いものがあり、朝が待ち遠しかった。

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