Saturday 30 July 2016

ルーマニアの民宿

旅の7日目、漸くルーマニアに入った。突然教会の色形が変わってくる。セルビアのベオグラードを出るのに一苦労した。ヨーロッパの町を出る時は適当に走ると必ず環状線に出る。そこの標識を見て次に行けばいいのだが、ベオグラードの場合は別だった。ベオグラードには川が2つ、曲がりくねって市内を流れている。これが曲者で環状線がないため、東西に行くのは行くのだが南北は難しかった。敵から守る理想的な地形だが・・・。

ルーマニアに入りお昼をティミショアラ(Timisoara)という町で取ることにした。地下のレストランに入ると結構広く、奥の方でミサが聞こえた。そう云えばこの町に居たハンガリー人神父を追い出そうとしたことが切っ掛けで、先の革命に発展した事を思い出した。一般道を走ること130Km,夕方なので中々進まず、この日はデバ(Deva)と云う町に泊まることにした。ところがどこを見てもHotelの文字がない。ガソリンスタンドに入って地元の人に聞くと、「目の前にあるよ!」と言うではないか。見るとCasaと書いてある民宿だった。ベルを鳴らすとおばさんが出てきた。言葉は通じないが、部屋が空いているというのでホッとした。12400円と安い。「食事はどうするの?」と聞かれたので黙っていたら、「作ってあげようか?」という事になった。この日は鳥焼きとサラダ、それに甘いルーマニアワインであった。

バルカン半島の旅は安くて快適だ。ホテルでも大体46000円、民宿なら2500円から3000円程度だ。言葉こそ通じないが総じて部屋も綺麗で居心地は良かった。ただ思わぬハプニングもあった。ブカレスト近郊のレストラン兼民宿に泊まった時だ。食事をしていると、隣で大きな会場の準備が始まった。尋ねると、「これから村の結婚披露宴がある!」と言う。案の定、夜の9時過ぎて宴は最高潮に達しとても眠れる状態ではなかった。ただ幸いなことに村の儀式を見ることが出来た。最初は新郎新婦が踊り、それに続いて1~2組と続き、段々人が増えて来る。そして最後は参加者が輪になって踊る・・・。そのメロディーはとてもアラブ的で単調だった。

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