Sunday 24 December 2023

ナポレオン街道

ナポレオンがエルバ島に流された後、10カ月ほどで島を脱出、パリに戻って帝位を取り戻した。所謂100日天下である。その時に通ったのが、アンティーブから北上しグルノーブルを通る、今ではナポレオン街道と呼ばれるルートである。

同じくこの街道を使い、パリに向かったのがジャッカルであった。フレデリック・フォーサイスの名作「ジャッカルの日」に出て来る殺し屋である。彼は革命記念日にドゴール大統領を狙うが、弾は逸れ計画は失敗する。ただそのルートが魅了的で見ていて飽きない作品である。

 例えば出発地点のアンティーブ(Antibes)は、コートダジュールの美しい港町である。ナポレオンの「鷲は鐘楼から鐘楼へと羽ばたき、やがてノートルダムの塔まで達するであろう」の碑も建っている。

 ちょっと行ったグラース(Grasse)は香水の町として有名である。ネ(仏語で鼻)と称するブレンド師が世界の香水の調合をしている。日本の資生堂の香水もここで作らられている。街に入ると何とも言えないいい香りが漂ってくる。

また映画にも出て来るが、ラフレ(Laffrey)の村ではナポレオンを捕らえに来た兵士が、逆に彼に心酔して寝返った。側近のネイ将軍も途中で合流した。

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