Saturday 5 January 2013

ダーウィンのガラパゴス島

今日は仕事始め、多くの会社で社長さんが年頭の挨拶をした。「日本、アメリカ、中国・・今年は大事な年で・・中期的で持続可能な・・使命と役割を持って・・、正念場で、生き残りをかけて・・・・」と、毎年眠くなるようなフレーズばかりだ。おそらく年末年始の自宅で草稿を練ったのだろうが、聞いている方は堪らない。どうして身の丈言葉で話せないのだろう?、といつも思ってしまう。


その点、昔聞いたSさんの挨拶は良かった。後のNY総領事にもなった人だ。彼は正月に読んだダーウィンの「種の起源」の話を引用した。即ち、生き残るのは必ずしも強い者ではなく、環境に適応できる者だ、という一節だった。人を包み込むような大らかで知的な人柄が、余計に人を諭すようで薀蓄があった。

ダーウィンは英国人で、学校を卒業してから世界航海に出た。南米に向かい、オセアニアを回り5年かけて戻って来た。その時に種の起源のヒントを得たのが南米のガルパゴス島だった。ガラパゴスと云うと、今では日本のビジネスモデルを指すような自虐的な使われ方をしている。粘り強くて変化に敏感で生命力がある、という意味もあるのだ。

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