Sunday 5 August 2018

米中の貿易戦争

アメリカと中国の貿易戦争が熾烈になっている。関税をお互い高くすることは、チキンゲームにも見える。これを続ければ、第三国が漁夫の利を得る事は明らかだ、そんな事は重々分かっていてどうしてやるのだろう?良く分からない。マスコミはトランプの選挙対策と報じているが、それにしても稚拙なゲームである。日本もどう巻き込まれるのか?暫くは高見の見物だろう。

むしろ気になるのは、これを切っ掛けに予想もしないことが起きる事だ。思い出すのは旧ソ連の崩壊である。雅かチェルノブイイの原発事故が切掛けで、あの鉄の体制が終わるなんて、誰も想像しなかった。ロシア革命もそうだ。日露戦争でロシアが日本に負けた事が革命の始まりになった。別宮暖郎の「旅順~攻防の真実」を読んでいると、その辺の事が良く書かれている。乃木大将が旅順を落としてから2週間後に、トロツキー率いる労働者が、サンクト・ペテルブルグの行進で発砲され多くの犠牲者が出た。血の日曜日事件だが、それから各地で皇帝に対する反乱が始まった。

大英帝国の終焉も遠いアフリカのボーア戦争の出費が嵩んだ事だったり、ハプスブルグ家の終焉も跡継ぎが次々不慮の死を遂げた事だった。最初は分からないが、後で考えるとその引き金は意外な処にあるものだ。今回も恩恵を受けて来た中国のIT企業が破綻すると、成長が停滞し、地方との格差が顕在化する可能性はある。雅かは真坂である。

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