Tuesday 14 May 2019

武士の情け

先日、とあるゴルフクラブで昼食を取っていると、離れた席に、知り合いのTさんを見つけた。早速挨拶に行くと、隣に若い女性が座っていた。Tさんは奥さんもいる人だから、「あれ?これはひょっとして秘密のゴルフ?」が頭を過った。そんな事もあって挨拶もそこそこに退散したが、見てはいけないものを見てしまったようで何か閥が悪かった。今から思うと、武士の情けで見過ごせば良かった。

それにしても、思わぬ処で思わぬ人に会うとビックリするものである。若い頃、仲間の結婚式で行った札幌の目抜き通りを歩いていると、女性を連れた会社の人と鉢合わせになった。東京から離れた場所で、雅か知っている人はいないだろう、そんな安心感から彼は思わず、「これはお互い黙っておこう!」と言って去って行った。ただ考えて見ればこちらは男二人だったので、秘密にする必要はないから、相当慌てたようだ。後で知った事だが、北大を出た彼は実家にフィアンセを紹介しに帰ったところで、その後目出度く二人は結婚した。これも今から思えば、こちらから配慮してあげれば良かった。

また会社の人達と広尾に食事に行った時だった。ワイワイ騒いでいると、後輩が彼女を連れて入って来た。彼は逃げる訳にもいかず、冷や汗を流しながら背中合わせにデートを続けていたが、生きている心地がしなったに違いない。こう言う場合は、一言断って思い切って店を出た方がいい。臨機応変に諭してやれば良かったと、これまた反省している。その辺デリカシーが要るのに、ついつい週刊誌チックになってしまう。

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