Sunday, 11 January 2026

赤穂浪士の時代

 毎年12月になると、何故か14日の赤穂浪士討ち入りに思いを馳せる。主君の恨みを晴らすリベンジ劇は痛快で、忠君とは全く無縁なのに不思議と血が騒ぐ。泉岳寺にも何度か足を運んだが、時を経てもその志は色褪せない。


その忠臣蔵であるが、今まで沢山の映画があった。どれを観ても飽きないが、特に東映が作った1961年の「赤穂浪士」は素晴らしかった。白黒の古さもなく、その後の現代風もなくてちょうどいい。その冒頭に素晴らしい語りがあったので、暇に任せて文字を越してみた。

「花の雲、鐘は上野か浅草か」(芭蕉)、元禄の春、家康海内(かいだい)を制し既に100年、幕府の大樹も5代を君し、外の辺境を伺う敵国もなく、内外正平(ないがいしょうへい)、上下艾安(しょうかがいあん)、世は挙げて太平の一楽に酔いしれ、華奢風流(きゃしゃふうりゅう)、武士にあっては
縷金彫刻(るきんちょうこく)の美を誇る細身の大小に憂身を窶す(うれみをやつす)折花攀柳(せっかはんりゅう)の京・・・。

難解な四字熟語が続くが、美しく洗練された日本語にうっとりとしてしまった。何より品があった。ゆったりとした江戸の雰囲気も伝わって来て、今より民度が高かった気もした。時は元禄14年、1701年であった。

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