Friday 7 October 2011

金持ちでない人の話

金持ちでない普通の人の生活はどうなのだろう。エストニア人の平均給与は、2010年の場合822ユーロ(平均的な為替@140円で計算すると約11万円)であった。日本が確か30万円位なので、概ね3分の1である。この中で、一月の可処分所得は265ユーロ(4万円程)、内食費は69ユーロ(1万円弱)なので、1日当たり2.3ユーロ322円)で食べていることになる。仮に夫婦共稼ぎでも700円程度、これで大丈夫かと思うが、例えば牛肉200gが100円、主食のジャガイモが1キロ30円等、物価も安いので何とかやり繰りしている。

 ただ失業者、年金生活者、病人などの貧困層はそれなりに厳しい。乞食や物乞いは(寒さのせいもあって)あまり見ないが、10代の子供の16%が寝る時に空腹感を持ってベットに入るとか、冬に暖房が切れると凍死者も出る等の話は尽きない。ある人に聞くと1日1食の人はゴロゴロいるという。

一方、統計に出て来ない生活の支えも結構ある。例えばこの国の場合、アパートはソ連の払下げで家賃がないこと、林檎や野菜(先日のキノコ)は森に行けば取り放題、釣り、草刈りや狐の密漁アルバイトなど。ヨーロッパの人は、自分で飲むワインは修道院から安く仕込んだり、自宅で醸造したり、また動物、爬虫類、鳥等を販売用に飼育したり・・・、私から見れば田舎生活が徹底している。自然との共存を上手くやりながら生きている。

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