Tuesday 12 November 2019

とんかつの食感

テレビ東京の「ニッポンに行きたい人応援団(Who Wants to Come to Japan)」は、中々面白い番組である。毎回、世界から柔道、剣道、味噌、寄木細工、手毬等々、日本の伝統文化に興味を持つ外国人を探して招待する。そうした人を世界から探し出すテレビ局も凄いし、番組として良く出来ている。つくづく世界には、日本人以上に日本文化を知っている人が多いのに驚く。それも一度も行った事の無い中で、見様見真似でかなりの技術を磨くから大変な事だ。今のネット社会の成せる業なのだろうか?それにしてもその情熱の源泉に、逆に日本文化の奥深さを教えられる。

先日は再放送だったが、とんかつ好きのスペイン人夫婦を招待していた。小川町のポンチ軒にカメラが入り、亭主の説明に熱心にメモを取っていた。見終わると急にとんかつが食べたくなり、翌日近くのとんかつ屋に飛び込んだ。日本食と言うと、寿司、天ぷら、最近ではラーメンがワールドスタンダートになっているが、次はとんかつではないか?と兼ねがね思っている。

とんかつの元祖は、カツレツ(Cutlet)やシュニッツェル(Schnizel)である。ただどちらも薄くて肉は硬い。肉の味よりソースの味が勝っている。その点、とんかつはフワッとした食感があり、肉そのものの味が伝わって来る。テレビでも紹介されていたが、その秘訣はパン粉と油の湯加減にあるようだ。ごはんとみそ汁との相性は抜群だし、やがて世界のグルメを遠巻きにする気がする。

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