Monday 23 August 2021

レマゲン鉄橋のロケ地

暫く前にドイツで大洪水が起きた。普段は小綺麗な村落が水に浸り、土砂に埋もれている光景は痛々しかった。ただライン川は昔から良く氾濫していた。原因は温暖化や異常気象かも知れないが、宅地開発が進み本来水を吸収したはずの森が無くなってしまった事が大きかった。そう昔から現地では言われていた。特にドイツの川は京都の鴨川のように、あまり人の手が加えられていない。自然を生かして美しい分、災害には弱いのかも知れない。

ヨーロッパの川は、川幅も広いし水の量が多く流れも速い。間違って落ちようものなら命は助からない。レ・ミゼラブルのジェベール警部がセーヌ河に飛び込んで命を絶つシーンがそれを象徴している。また川が国境になっているケースも多い。旅をしているとルーマニアからブルガリアに渡るのがドナウ川だったり、ドイツからポーランドはオーデル川だったり、それが良く分かる。橋を渡った処に国境検問所が建っているので、酷い時には橋から渋滞が始まっている。という訳で、川に架かる橋を落とせば敵の侵入を容易に防げるのであった。 

第二次大戦も佳境に入った頃、退却を続けたドイツ軍はライン川の橋を次々と破壊して行った。最後に残った4つの橋の一つが、首都ボンの南にあるルーデンドルフ橋であった。幸い破壊に失敗し、連合軍が確保に成功する話は映画「レマゲン鉄橋(The Bridge at Remagen)」で紹介された。ナポレオンソロのロバート・ヴォーンがドイツ側の将校で登場していた。20年ほど前に見に行った事があるが、川幅が100m以上はあっただろうか、とても泳いで渡る距離ではなかった。現在は橋台のみが残って当時を彷彿させてくれたが、映画に出て来る立派な鉄橋は一体どこで撮影したのだろうかと兼ねがね思っていた。最近調べてみたら、何とチェコのプラハ郊外のDavleだと分かった。ロケ地巡りを趣味としている者にとって、「いつか行きたい場所」なっている。

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