Wednesday 15 January 2014

人を変える冬の寒さ

寒い日が続く。朝晩の犬の散歩が辛い季節だ。明日は東京でも雪が散らつくという。昔から一年で一番寒い日だ。そんな時、バルトの生活を思い出す。

寒いと人はどうなるのだろう?以前このブログでも書いたが、まずベットから出たくなくなる。外はまだ暗い、するとその温かさから出たくなくなる・・・それが高じると脳が「まだ夜だ!」のシグナルを送り、延々と寝ってもいいのだという天の声が聞こえる。これが冬眠モードの始まりである。動物ばかりでなく、人間も暗い冬は寝続けることが出来るのである。

この誘惑はややもすれば死との隣り合わせである。事実自殺率のトップは、国では1位グリーンランド、2位リトアニア、4位カザフスタン・・・、日本では1位秋田県、2位青森県、3位岩手県・・・と寒い地域が圧倒的に多い。冬は人の希望を奪う。外に出れず出たところで誰も居ない・・・通りすがりの人はそそくさと家路を急ぐ。バス停で待っていてもお互い話すこともなく、只管足踏みを続けながらバスを待つ。とても他人に笑顔を返す余裕はない。耐えて今日を生きることが精一杯だからだ。人々は一見寡黙だが、かといって春になっても陽気になれる筈もない。ノリが悪く笑顔がない、そんな人になっていく。冬の寒さは人を変える。

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