Saturday 1 February 2014

大阪の人情

大阪は中々好きになれない街だ。電車に乗れば、叔母さん同士が大声が煩い。まるで人に聞いてもらいたいかのようだ。その大阪弁は何処となくドギツイし穢い感じがする。また気のせいか、歩いているとドブ川の匂いがプーンと鼻を突く。

ただ人情はある。梅田駅近くの商店街を歩いていて、何気なく入った飲み屋は老夫婦が細々と営む地元のたまり場だった。客層が良く、客を見れば店の品格が分かる典型だ。話を聞くと、若い頃はハルビン(哈爾浜)の町で育ったらしい。その時のアルバムを見せてもらうと、ハルビンは日本の看板が立ち並び、ロシア人が着飾って闊歩するモダンな町だった。伊藤博文が暗殺された町として昨今も日中関係を熱くしているが、老夫婦には思い出が詰まった場所だったようだ。

初めて登った大阪城も良かった。大阪駅から天守閣の8階まで往復2時間のカミカゼ登頂だった。場内の秀吉と家康、大阪夏と冬の陣の展示も興味深かったし、何より城壁の立派さに驚いた。これだけの規模は世界でも有数だろう。肌に合わない大阪だが、意外と奥深いのかも知れない。

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