Thursday, 25 May 2017

シシリーのおしゃべり文化

シシリー島で驚いた一つは、男たちの服装だった。訪れたのは12月だったが、日本の秋のような温和な気候だった。昼から立派な服装の男たちが路上に繰り出し屯っている。多分年金生活者だろうか、お茶を飲む訳でもなく、兎に角家から出てきて集っているという印象だった。

服装に増して目立ったのが靴である。イタリアは革製品が有名だが、誰しもこれまた立派な革靴を履いていた。「これからご出勤ですか?」と聞きたくなる雰囲気だったが、勿論どこに行く様子もなく、ただただブラブラしていた。いつぞや国が破綻したのは、こうした年金生活者、取り分け元公務員を厚遇した煽りが原因だったと言われている。それかと思われる光景に、あちこちお目に掛かった。

おしゃべり(Chat)は女同志ならいざ知らず、男同士は絵にならない・・・そう思うのは日本人だけである。「沈黙は金」や寡黙が重宝する日本だが、それは最近日本語の語彙の少なさが原因かと思い始めている。旧友との会話でも、もっと語彙が多ければ年と共に表現も多様化するのにと思う事がある。そんな事を知って彼らは話している訳ではないだろうが、兎に角シシリー人はお洒落でおしゃべりだ。

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