Sunday 18 June 2017

武器よさらばの舞台

そろそろ夏休みまで1カ月、今年は昨年に続き、バルカン半島の西側を廻ろうと思っている。国としては、クロアチア、スロベニア、モンテネグロ、そしてボスニヤ・ヘルツェゴヴィナなど、アドリア海に沿った景勝地である。所謂旧ユーゴラビアが分かれた国々で、ローマ時代の遺跡も多く残っているし、例によって多彩な宗教が織りなす歴史は興味が尽きない。

中でも観光地ではないが、行ってみたい場所がある。それはスロベニアのコバリド(Kobarid)というイタリア国境近くの町である。そこは第一次大戦で、イタリアとオーストリア・ハンガリー連合が対峙した激戦地である。当時はカポレット(Caporetto)と称し、あのヘミングウェーの小説「武器よさらば(A Farewell To Arms)」の舞台になった場所である。

そんな事もあり、この週末はゲイリー・クーパー主演の古いDVDを取り出して見てみた。確かに山岳地帯で川も多い。ヘミングウェーは第二次大戦の従軍記者としてパリに入った際に、リッツホテルのバーで一杯やった。以来そのバーは、彼の名前を冠していて、あのダイアナ妃が最後に寄った場所としても有名だ。昔そこで飲んで以来、ヘミングウェーには妙な親近感を持っている。彼がどんな気持ちでカポレットに立ったのか、今から検証するのが楽しみだ。

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