Saturday 23 June 2018

親しい中の礼儀

マクロン大統領の苦言に思い当たる事は多い。随分前になるが、スキー場の宿で知り合った年配客がいた。彼は一人で来ていた。一人でスキーをして楽しいのかと思って聞くと、「この歳になると、皆わがままになるので、気軽に一人がいいのです」と言う。確かに昔の友達でも、歳と共に段々我慢が効かくなるから、ややもすればつい本音が出てしまう。不用意な言葉は相手を傷つけ、折角の旅行も台無しになってしまう。

無礼講な会話は、傍から聞いていてもあまり快いものではない。いい大人が、遠慮なく昔の言葉でやり合う姿は、ややもすれば稚拙な人間関係を感じてしまう。親しい中にも礼儀あり!一定の距離感を保ってからこそ、快適な関係が築けるというものだ。若い頃は呼び捨ての間柄でも、やはり歳を取ればXXさんが無難であろう。

最近、医学関係の会に出た事がある。お互いXX先生と呼び合う雰囲気は、とても和やかで落ち着いたものを感じた。政治家をXX先生と呼ぶのと違い、お医者さんなら全く抵抗はなかった。中国人と話す時も、相手を立てようとすると、先方はXX先生と呼ぶ。若い頃は少しくすぐったかった、今ならちょうどいい。

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