Sunday 4 September 2022

ゴルバチョフの死

一昨日、ロシア大手石油会社の会長がビルから転落死した。死因は自殺と言う。ロシア実業家の自殺は、今年に入ってから6人目と言う。家族も含めるとその数はもっと増えるし、その不審な死に改めてロシア社会の陰湿さを感じるのであった。

それにしても亡くなった場所がワシントンDCやスペインだったり、刺客は外国迄飛んで行ったかと思うと凄い。ふとメキシコで殺されたトロツキーを思い出した。

ロシア実業家はオリガルヒと呼ばれている。彼らのルーツは「赤い貴族」と言われた元ノーメンクラートである。ソ連崩壊でロシア経済の民営化が急速に進められ、それを担った元エリート層だった。それが最近、ウクライナ侵攻を巡ってプーチン政権と対立し始めた。不審死はその報復なのだろうか?

そんな矢先、ゴルバチョフ元大統領が亡くなった。ソ連崩壊の救世主として西側には称賛されたが、ロシア内では敵も多かったようだ。プーチンも葬儀に参列しなかった。ソ連社会主義の崩壊は偏った新興財閥を生んだし、ロシア経済も一時かなり落ち込んだからだ。 

ところでソ連崩壊の頃、東京に「ゴルバチョフ」と言う名のロシア料理屋がオープンした。その強烈な名前に店は繁盛したが、ある時ロシア大使館からクレームが入った。店側は暫くして店名を変える事になったが、当時は日本でも人気を博した。

あれから30年、ソ連の衛生諸国は解放されたが、ロシア人は幸せになったのだろうか?東西の冷戦は終わったものの、こうしてロシアのウクライナやアフガン侵攻を見ていると、ノスタルジーが強い気がしてならない。

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