ちょっと前になるが、バチカンの新教皇が選出された。レオ14世というアメリカ人であった。恐れ多くも、我が家のワンコと同じ名前だったりした。
だったらと、今上映されている「教皇選挙(コンクラーベ)」を観に行ってみた。評判はいいとは聞いていたが、平日だというのに映画館は満員だったのには驚いた。
日本のカソリック信者は43万人いると云うが、彼らが押しかけているのだろうか?気のせいか女性が多く、この手の作品では異常な盛り上がりが伺えた。
映画のコンクラーベは本命が次々と落ちる中、ダークフォースだったアフガニスタンの司教が当選する物語であった。下馬評が高かったアフリカ司教には若い時の隠し子が発覚、それを暴露して買収した司祭も失脚して5〜6回目で決まった。司教といえど所詮は人間、その赤裸々な葛藤がとても自然に描かれていて飽きない流れだった。
ただ(言っていいか分からないが)最後はその新教皇が実はオンナだった処で終わる。これには流石ビックリしたが、今の複雑な世相を反映して中庸なオチにしたのかも知れないと思った。
処でカソリックの信者は世界に13億人いるという。仮に一人当たり1万円の寄付をすると13兆円が集まる計算になる。日本の国家予算が115兆円だから10分の一の規模である。改めてその資金力の方が気になる。
バチカンマネーについては、バンコアンブロジアーノ銀行事件やパウロ一世の怪死など、かつて多くの本にもなった。ゴッドファーザーの映画でもこの件が織り込まれていたが、マフィアとの繋がりが深い世界である。中でもL.ガーウィンの「誰が(カルビ)頭取を殺したか(The Calvi Affair)」は名著だったので、これを機会に読み直してみようかと思っている。
No comments:
Post a Comment