Thursday, 15 May 2025

バルのはしご

インバウンドで外国人観光客が増えている。都心に出ると外国人ばかりが目立ち、まるで遊園地のようである。中にはロシア人も多いと聞く。戦争中なのに信じられないが、ロシアは広いからモスクワの眼が届かないのかも知れない。

その訪問先が、東京、大阪、京都のような大都市に集中していて、地方への波及が足りないという。地方の魅力をどう作り出すのか?先日TVを観ていたら、橋下徹さんがスペインのサン・セバスティアンの例を引き合いに出していた。

サン・セバスチャンはフランス国境に近いバスク地方の町である。グルメの都(Una capital gastronomica)として、スペインは元より世界中から美食家が集まるので有名だ。ミシュランの星が付く高級レストランからバル(軽食居酒屋)まで、中でも30ほどある倶楽部では、会員(男性のみ)が振る舞ってくれるようだ。

昨年友人夫妻のNさんが訪れ、そのバルの魅力に嵌ったという。鯛、イワシ、イカなどの海産物を一口つまんでは又次の店に行く、そのはしごが何とも楽しかったようだ。地元のチャコリと呼ばれるワインも、料理を一層盛り上げたという。

実は30年程前の夏、泊まりはしなかったがこの町を通った事があった。ビスケー湾に拡がるビーチでは、多くの人が海水浴を楽しんでいた。目に留まったのは若い女性で、殆どがトップレスなのには驚いた。それはとても開放的な自然の風景で、煌々と降り注ぐ強い日差しに映えていたのを覚えている。

ところでこの夏は、イベリア半島の旅を計画している。マドリッドからそのサン・セバスティアンに出て、海岸沿いに西に向かい、ポルトガルを廻る三週間の旅である。時間があればジブラルタル海峡を渡って、モロッコまで足を延ばす予定である。バルのはしごが今から待ち遠しい。

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