Tuesday 14 November 2017

乳母車の子供

暫く前に、仕事の補助をしてくれた女性がいた。広島の田舎から出て来た若奥さんのIさんだった。テキパキと仕事を熟し、眼識が良かったのか、普段気が付かない処に目が届く人だった。暫くして、「あれ?大分体形が変わって来たな?」と思ったら、案の定お目出たという。そうこうしている内に、お腹の方はどんどん大きくなり、遂に出産の2カ月前に退職した。

そのIさんだが、その後無事に出産して先日子供を連れやってきた。まだ5カ月だというのに大きな男の子で、お母さんに目元が良く似ていた。その日は同僚と昼食を共にし、遅ればせながらのお祝いをした。退職してから半年ちょっとだというのに、先方は子供を生んで育児に四苦八苦している。それに比べ、こちらは相変わらず毎日酒ばかり飲んでいる。改めて月日の経つ重さを感じたりした。

そのIさんから帰り際、乳母車から子供を抱き上げて渡された。思いもしないハプニングにしばしたじろぎ、落としはしないかと慣れない事に怖くなった。でも何でそんな事になったのだろう?多分女性として、頑張ったというメッセージを伝えたかったのではないか?と後で思ったりした。一期一会というが、こんな出会いもあった。

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