Sunday 19 November 2017

40年前の板門店

板門店で事件が起きた。北朝鮮の兵士が国境を越えようとして銃弾を浴びた。何とか成功したようだが、改めて戦時中の両国を見るようだった。板門店を訪れたのは1970年代だっただろうか、あれから40年以上が経つが風景は全く変わっていない。

板門店ツアーに参加するには、ソウルで外国人登録しなくてはならない。数日後にツアーに参加できるが、バスで朝から移動する一日仕事であった。参加した日は寒い冬の日であった。乾燥していて、ハンカチーフで覆面しなければならな程、風が痛かった。そして38度線に近づき緩衝地帯に入ると、対岸から北のプロパガンダの音声が流れてきた。勿論韓国語なので分からないが、何やら「北の村の生活がいいから来ないか?」という意味だという。そして板門店に着くと、写真で見た通り、目と鼻の先には北の兵士が立っていた。交渉の舞台になったバラックを見た後、バスは国境の橋の袂を廻って帰って来る。正に帰らざる河で、仮に飛び降りて橋を渡れば一生帰ってこれない世界で、その緊張感は観光を超えて迫力があった。

それにしても、今回写真で見た建物は少しモダンになったが、基本的には昔のままである。実はそのツアーで一番印象に残ったのは、途中の昼食で寄った米軍基地のハンバーガーであった。何との美味いそのアメリカンビーフは天国に思えた。何やかんや言っても、誰もが西側の自由な生活を欲している現実は今も昔も同じだと思う。

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