Saturday 21 July 2018

H君を偲んで

先日、旧友のY君から電話があった。「H君の一周忌で、お線香を上げに行くので付き合ってくれ」と言われた。我々3人は大学で一緒になったが、Y君とH君は九州から出て来た縁で特に仲が良かった。二人とも気骨があり酒の飲みっぷりも豪快だった。そんな事で、暑い中、雪が谷大塚のお宅に伺った。

道すがら、Y君は仏前のビールを数本買った。着くと奥さんが出迎えた。白髪交じりの品の良さそうな人だった。勝手し放題の人生を歩んだH君の伴侶らしく、慎ましい人だった。仏前に手を合わせると、亡くなったことがまだ信じられない気分になった。奥さんは。持参したビールのツマミを用意していた。暫し歓談すること一時間、故人の思い出に話は尽きなかった。立派に成長した2人の子供達の写真を見ていると、故人の若い頃の面影が蘇ってきた。そろそろ引き揚げようとすると、奥さんが「これからどこかいらっしゃるの?」と聞く。「ハ~ちょっと一軒寄って帰ろうかと思って・・・」と言うと、「それなら駅前の「とよだ」がいいですよ。私は行った事がありませんが、主人は良く通っていましたから・・・」と教えてくれた。

赤提灯が掛かる「とよだ」は、H君が好きそうな店だった。ここで彼は飲んでいたのか!、親子二代に渡り、労務一筋の仕事人だった。親分肌で人の面倒はよく見るタイプ、ただ頑固で唯我独尊、好き嫌いはハッキリしていた。転勤も10数回、殆ど単身で、奥さんが「思い返せば一緒に暮したのは半分ぐらいだったかしら・・」と寂しそうに話していたのが印象的だった。友が居なくなるのは辛い。合掌。

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