カラスを快く思っていない人は多いから、そんな人が毒を盛ったのだろうか?近所でも大騒ぎになり、私服の警察官がやって来た。 彼は「誰かがどこかで殺して、ここまで運んだ可能性もある」という。そう言えば不審な車が止まっていた事を思い出し、流石プロの観察は違うと感心した。それにしても一体誰が何のために・・・?
「電線に触れて感電死したかも知れない」というので、東京電力もやってきた。ただ調べたがその形跡はなかった。そうこうしている内に、念のため一羽を検査してみることになった。テレビでも有名な科捜研だったが、結局化学物質は発見されなかった。
めったにない怪事件に、近所の井戸端会議は盛り上がった。サリンのような猛毒だったら人への影響もあるし、子供が触ったら感染するとか、心配は募る一方であった。そして「仮の防犯カメラを設置して様子を見てみましょう」という事になった。
しかしその防犯カメラをきっかけに、パッタリと不審死が止まった。やはり近所の誰かが見ていて危険を悟ったのだろう、という結論になった。
昔は八咫烏と言えば神話の象徴、守り神だった。それが今では嫌われ者になっている。石原慎太郎さんが「キドニーパイにして食べちゃえ」みたいな冗談を言っていたのを思い出す。気持ち悪い出来事だったが、こんな事で町内が大騒ぎする平和な日本なのであった。
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