日本人でラーメンを嫌いな人は殆どいない。だから仲間内でラーメン談議が始まると物凄く盛り上がる。「あの店が美味いの不味いの」と。普段は食に無頓着な男たちが、こぞって自慢話を始めるから可笑しい。その時だけは皆さん本当に生き生した顔になる。
個人的には、手軽に楽しめる丸源「肉そば」のファンである。ゆずスープに柔らかい肉が絶妙に絡み、何とも言えない味を醸し出している。麺に手を付ける前に、そのスープを一口二口と吟味するが、「この味だ!」と帰って来たような気分になる。
でも昔、寒い日にお腹が減って食べたラーメンに勝るものはない。正に「空腹こそ最大のご馳走」である。そして仕事帰りに散々梯子して、最後の〆として随分とお世話になった。
ミシュランガイドに初めて載ったラーメン屋にも行った。新宿の店に並んで待つ事1時間、不味くはなかったが、そこまでして行く処ではなかった。食の性格上、あまり凝り過ぎるのも良くない。やはり分須相応の弁えが大事で、「下町中華」の域を超えてはならない。
いつからかラーメンの決め手は水だと分かった。喜多方や佐野そして新潟など、美味いのは軟水の地であった。以来東京でどんなに頑張っても、(店主には申し訳ないが)余り期待しない事にしている。
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