Friday, 12 June 2026

イランからの脱出

アメリカとイランの紛争が長引いている。そして今回はイスラエルもいる。有史以来のキリスト教とイスラム教の対立、それにユダヤ教も入った三つ巴の構図に、中々出口が見つからない。

そのイランだが、現政権は1979年に起きたイラン革命を継いでいる。当時の様子は、映画「アルゴ」などでその混乱が伝わってきた。そしてもう一つ、此方は小説だがケン・フォレットの「鷲の翼に乗って(On Wings of Eagles)」もあった。


物語は、イランと提携していたアメリカの保険システム会社が、革命に前後して社員が拘束される処から始まる。目的は膨大な身代金である。

幸い革命のドサクサで収容所からは脱出出来たが、隣国トルコまでの約2500㎞を陸路で渡らなくてはならない。途中シャーとホメイニの写真を状況によって使い分けながら、何とか脱出に成功するのだが、カーター政権が残留米国人の救出に失敗した矢先だけあって、それは奇跡だった。

改めて当時を振り返ると、革命の成功はホメイニが帰国してから、前政権との内戦を経て成し遂げられた事が分かる。だから今回もハーメネイ師殺害の前に、次期指導者を送り込んで内戦に持って行けば良かった。そうすれば少なくても、今のようにアメリカと直接対立する事は避けられた。

余談だが、多額の身代金の受け渡しは意外と難しい事が分かった。現金ではとても用意出来る額でない。すると送金になるが、イランでドル決済出来る銀行は限られている。有事ともなれば取引に制約が掛かるし、かといって事務所の先取り特権行使は時間も掛かる。どこの世界も同じで、犯人は要求してもカネの回収に手こずるのである。

No comments: