日銀が政策金利を0.25%上げて1%にした。1995年以来31年ぶりというから驚きだ。金利が数パーセントの時代に育った者にとっては、1%でもまだ低い気がするのに、政策転換のような騒ぎである。
そう言えば昔の指標は公定歩合だった。それが廃止されて政策金利になったとは、恥ずかしながら最近気が付いた。
日銀が利上げに慎重だった理由に、よく日銀の債務超過の話がある。河村小百合さんの「日本銀行 我が国に迫る危機」によく解説されているが、アベノミクスで買い上げた大量の国債やETFの評価損の問題である。債務超過になれば普通の企業なら倒産である。流石にお札を刷っているのも日銀だからそんな事にはならないだろうが、気になる今後である。
そんな最中、植田総裁が(2週間とはいえ)入院した。まさか苦渋の選択から来る心労でないだろうが、このタイミングに心配になる。そう言えば最近、元総裁の白川氏の存在が目立つ。立派な「通貨に信用を刻印する」の出版や、TVにもよく登場される。
白川さんは安倍首相の掲げた「2%の物価目標」とそりが合わなかった。彼は生え抜きだから、列記としたインフレファイターである。当時それが原因だったと外から見てても分かった。そして代わって登場したのが黒田さんである。異次元の金融緩和(世に言う「黒田バズーカ」)を行い、株価は上がりデフレも終わった。
しかし気が付いてみればその負の遺産が、今の日銀の足かせになっている。白川さんの復活はそんな揺り戻しと関係している気がするし、両者の間に入って後始末をする植田さんは気の毒である。
1%になるとは言っても、アメリカや英国は3.75%、EUは2.15%だから、まだまだ開きは大きい。だからそう簡単には円高に戻るとも思えないし、市民生活への影響が気になる。
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