Saturday 13 August 2011

鰻やとソブリンリスク

久々に東京の町を歩く。蒸し暑い中、どこに行っても相変らず人が多い。高齢化という割には歩いているのは若い人が目に付く。夕方になったので鰻やに入る。客の半分は年配の夫婦で、ゆったり日本文化を楽しんでいた。


世界同時株安、アメリカはじめ国債の信用が危ぶまれるソブリンリスクが台頭し始めた。日本も借金は多いが、殆どが国内消化のため今のところ左程国際的な問題になっていない。その証拠に円がどんどん買われている。ただ国債の保有者である年配の人がその内手放すようになると話は別だ、一挙に問題は深刻化する。そんなことを思いながら、この人達はあと何年生きるのだろうと、冷酒を片手に考えた。


株安、円高等々相変らず大変だ大変だという割には、こうして世界でも稀な食文化の豊かさを享受している。ヨーロッパで外食はまだまだ特別なイベントだ。家で食べる3-5倍の値段という経済的事情と、そもそも気軽に歩いて行けるレストランが少ないためである。円高は確かに輸出企業にとって大変だが、円安になれば気軽にイタリアンが食べられないことも忘れてはならない。日本は物質的に本当に豊かだ。改めて足元の幸せを実感した。

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