Monday 19 August 2013

グレンフィディックと焼リンゴの香り

ゴルフの後はスコッチウィスキーである。スコッチウィスキーの蒸留所は、多くがハイランド(Highland)と称する山岳地帯と、スペイサイド(Speyside)と呼ばれる更に北の海沿いに点在している。今回はそのスペイサイドを訪れた。特徴は何と言ってもシングルモルトのウィスキーである。同じ樽と蒸留所から生まれ、トウモロコシの入っていない大麦だけで作った酒である。

数多い数多い蒸留所の中から、日本でも馴染深いグレンフィディック(Grenfiddich)の工場を訪れた。あの緑色をした三角形の瓶である。深い山の中にあり、行くと命となる豊かな水の流れる音が聴こえきた。ツアーのうん蓄によると、ここの特徴は蒸留器を小さくし、今でもお抱えの樽職人を持つなど、家族的な伝統を大切にしているという。そして本番のティスティング・・・各自に3杯ずつ配られた。見慣れた緑の瓶は12年物でナシ風味、ブラウンは15年物で密とブドウ風味、そして18年物は焼リンゴとシナモンの香がするという。おそらくスペインから輸入した古い樽を再利用しているのだろう、年代毎に風味を差別化しているとは知らなかった。

時間があったので、近くの蒸留所「マカラン(Maccallan)」にも寄ってみた。日本では超高級のモルトウィスキーだが、質素な佇まいであった。またこの日は道すがらアバディーン(Aberdeen)の町に立ち寄った。何時ぞやこのブログでも書いたが、長崎のグラバー邸ことトーマス・グラバーの出身地である。案内所で聞くと「ああ、サムライね」と、かつて住んでいた場所を教えてくれた。通りの名前だけが故人を偲んでいた。

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