Tuesday 27 August 2013

「終戦のエンペラー」を観て

暫く前に、映画「終戦のエンペラー(原題:Emperor)」を観た。あまり期待していなかったが、アメリカ映画だったのでストレートで、終戦直後を描いた日本も新鮮だった。映画のタッチは、日本芸者を描いた「Sayuri」や「太陽の帝国」、「ラストサムライ」に近かった。後で調べてみたら、案の定、日米作品を手掛けた奈良橋さんという演出家の手が入っていたようで納得した。



興味深かったのは、御前会議でポツダム宣言受諾が決ってからの皇居だった。占領下にも拘わらず、そこだけ聖域になっていたのに驚いた。陸軍が玉音放送を阻止しようと、皇居に乱入した場面も良かった。映画「日本の一番長い日」を彷彿させた。またマッカーサーが来て軍備の解除が始まったが、処分されていく飛行機、武器は単に何故か鉄くずに見え空しかった。

主役のマッカーサーやフェラーズ准将役も良かった。しかし日本人女性を演じた初音映莉子という女優は、表情に自信がなく、とてもアメリカ人を相手にする力がなかった。知性もなくミスキャストだった。それにしても、あの時天皇の戦争責任を問うて裁判に掛けられていたら・・・その後の日本はどうなったのだろうと思わせる映画であった。

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