Monday 8 January 2018

君たちはどう生きるか

吉野源三郎著「君たちはどう生きるのか」がベストセラーになっている。そう言えば昔読んだな?と思い本棚を探してみた。するとカビの生えた新潮の日本少国民文庫が出て来た。62年前に出た子供向けの本が今に蘇る訳を知りたくて、早速読み直してみた。

主人公は中学2年の純一君、銀行の重役だったお父さんが亡くなり、叔父さんが話し相手になる。付けられた仇名がコぺル君、コペルニクスの真理を追究する勇気を捩っている。学校友達との生活風景や、ニュートンやナポレオンなども登場するが、何となく教条的な処が引っ掛る。子供の頃に読んだ時も、正直余り面白くなかった記憶があるのは、そのせいだったのかも知れない。

コペル君の通う中学校には元軍人の子弟が多い。そんな子供たちが貧乏な豆腐屋の仲間を虐める。今のいじめだが、護国寺近くの学校というので、教育大付属が舞台のような気がした。書かれた時代を思うと、2度と戦争に巻き込まれないようにするには、どう考えていったらいいのか?という問いが見え隠れする。それを知らないと、君たちはどう生きるか?と問われてもピンと来ない事になる。それにしても、時間があったら、今流行っている漫画を読んでもいいけれど・・・。

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