松山刑務所から脱走した囚人が、まだ捕まらない。因島辺りを逃げているようだ。先日しまなみ街道を旅しただけに、ちょっと気になっている。小島が点在しているし、橋も掛かっているので移動はないのだろうか?いろいろ考えてしまう。
子供の頃に、親の転勤で地方都市に住んでいたことがあった。そこで仲良くなったのはO君だった。O君とはその10年後に同じ大学で一緒になる数奇な運命の人になったが、その時は夢にも思わなかった。O君の父親はとてもやさしい人で、刑務所の看守だった。遊びに行くと、家は刑務所の塀の近くにある官舎だった。勿論子供がそんな事を気に留める事もなかったが、こうした話が出て来ると、不思議にその時を思い出すのであった。
そんな囚人の話をしていたら、とある関係者の人がその実態を解説してくれた。つまり刑期に服している時は厚生労働省の管轄だが、終わるとどうなるか?行き場のない人は地方の自治体が住まいと仕事の面倒を見るようだ。ところが殆どの人は長い刑務所生活で廃人になってしまうから、中々自立出来ないという。命令されないと何も出来ない人間になってしまう。人によっては敢て罪を犯し、慣れ親しんだ檻の中に戻る選択をするという。そう言えば、トム・ハンクス主演の映画「グリーンマイル(The Green Mile)」の囚人もそうだった。刑務所には戻らなかったが、シャバではやっていけないと、(ムショに戻りたいと遺書を残して)自ら命を絶った。一度社会からスピンアウトすると、中々難しい現実が待っている・・・。
No comments:
Post a Comment