Monday, 28 July 2025

エッフェルのレトロな橋

イベリア半島は周りを海に囲まれている。特に北の方はリアツ式の海岸線で、沖に浮かぶ牡蛎や貝の養殖筏とのシルエットが美しい。その陸と陸を繋ぐのが橋、どれも大きくて芸術性に富んでいた。

ポルトガル国境に近いスペインの港町ヴィーゴは、クルーズ船から下りた観光客で溢れていた。その郊外のランダ橋は1500mと短かったが、強い日差しと海の青さに映えていた。

やはり港町のカディスに架かる「1812年憲法橋」は、スペイン最長の3062mで壮大だった。カディスはジブラルタルに近いので、ここ迄来ると半分アフリカだった。町は狭い路地が続くゲットーのようで、調べてみたらやはりやはり昔のユダヤ人街だった。レコンキスタが終わり、ユダヤ人はスペインから一掃された歴史を思い出した。

そんな中、ビックリしたのがエッフェル塔の建築家、グスタフ・エッフェルとその弟子たちのレトロな作品だった。一つはビルバオに掛かるビスカヤ橋である。いつぞやNHKのTV番組で世界遺産として紹介されていたのを思い出した。搭乗者はまずリフトで30m程の塔に移り、それから横に移動する仕組みは見ていて楽しかった。

もう一つはポルトガルの第二の都市ポルトに掛かるマリア・ピア橋である。これをお目当てに世界から観光客が押し寄せるが、目の前に現れた時はその大きさと美しさに圧倒された。1886年の作だが今でも市電が走り人も歩ける現役で、高さ36mから見下ろす景色はスリル満点であった。

そして橋ではないが、リスボン市のエレベーターもエッフェルの作だった。ポルトやヴィーゴもそうだが、街は海に向かって切り立っている為に急坂が多い。そんな登りの負担を軽減しようとして出来た。1時間待ってやっと順番が来たかと思った矢先、機械が故障して乗れなかったが・・・。

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