Wednesday, 15 April 2015

リューベックの街

今週はG7外相会議がドイツで開かれている。ニュースを見ていたら、バックに二つの古い塔が建っていた。どこかで見た風景かと思ったら、リューベック(Lübeck)の街だった。

リューベックは北ドイツの港町である。13-14世紀に栄えたハンザ同盟の中心地である。暫く前に近くのキールへU-BOATが残っているというので見に行った。その帰りに泊まったが、活気がある大きな町だった。かつてバルト海を中心にした交易の要で、街並みはラトビアのリガ、エストニアのタリンに似ていた。

リューベックがもう一つ有名なのは、トーマス・マン(Thomas Mann)の生まれた街だからだ。代表作の「ブッデンブローク家の人々(Buddenbrooks)」は自身のここでの生活を描いた作品だ。有名な「魔の山(Magic Mountain)」は結核のサナトリウムを舞台にした小説である。日本では堀辰雄が「風立ちぬ」でやはりサナトリウムを舞台にしていたので、ひょっとして真似したのではと勘ぐっている。トーマス・マンはヨハン・シュトラウスとも親交があったと、生家のパンフに書いてあった。この辺を紐解くと面白い話が出てきそうだ。

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