Wednesday 6 May 2015

ストークスの一冊

ゴールデンウィーク、待っていた5連休だ。こういう時は静かに本でも読むに限る。本屋で偶然求めたストークス(Henry Scott-Stokes)著「連合国戦勝史観の虚妄」は、久々に面白く一気に読んでしまった。

氏は在日50年の記者、フィナンシャルタイムズなどの特派員を歴任した知日派である。その人脈とエピソードを、まるで人生を総括するように生で紹介している。スカルノ、シアヌーク、角栄、堤等々、ジャーナリストだから出来る技だ。中でも三島由紀夫との関係は特別でリアルだった。市ヶ谷で決起した事件をまるで昨日のように綴っていた。読んでいて、友達に貸したTIME誌が返ってこなかったあの時を思い出した。

三島が自決したのは確かに日本国憲法と関係していた。あれから45年、時あたかも改正論議が始まろうとしている矢先である。南京事件、東京裁判などそう云われてみれば変だったし、慰安婦など常に日本人ジャーナリストが撒いた種から始まっていた不可解・・・。外から日本を見ると良く見えるというが、著者の肉声が聞こえて来るような一冊だった。

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