Wednesday 20 May 2015

満員電車のドラマ

朝晩の満員電車、昔から東京の名物だ。狭い空間だけに痴漢や暴力などは起きるべくして起きる。それでなくても、毎日ドラマは多い。

先日網棚から荷物が落ちる事件があった。サラリーマンのバックが網棚から座っている人を直撃した。座っていた男は本を読んでいたので、本はダメージを受けた。彼は咄嗟に「買ったばっかりなのにどうしてくれる・・・!」と怒って睨み返した。バックを落とした人は「すみませんでした・・・弁償します」と咄嗟に誤り、やおら千円札を渡そうとした。ところが被害にあった男は思ってもない展開に劣勢に立たされた。何故なら大勢の乗客が聞き耳を立てて成り行きを見守っていたからだ。結局、当初勢いがあった被害者が小さくなり、加害者が「どうか受け取って下さい」と攻めに転じた。その内終点駅に着いたので、被害者はポケットに千円札を突っ込んで逃げるように立ち去った。

これから学ぶことは、事件は可視化されると丸く収まるということだ。テレビ番組の行列の出来る相談室の影響かも知れないが、いつの間にか何でも金銭で解決しようとする風潮がある。ただ所詮ヒトは他人の視線に晒されると弱い。何か仕掛ける前に、この原理を知っておくと無駄ないざこざが少なくなる。

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