Sunday 4 October 2015

パリのホッシュ通り

ノルマンディー上陸を攪乱する小説、「パリを取り返せ(Fall From Grace)に中に、パリのゲシュタポ本部が出てくる。フランスを占領したドイツ軍は、パリのホッシュ通り(Avenue Foch)84番地にゲシュタポの本部を置いた。余り知らなかったが、本の中ではその拷問の様子が詳しく書かれていて気持ち悪くなる。

ホッシュ通りと言うと、凱旋門からシャンゼリゼとは反対側に伸びる大きな通りである。第一次大戦の陸将の名を冠した通りは、今では知る人ぞ知るホモのランデブーポイントである。人気がなく、車が止め易いからだ。ただ両脇の住宅は相変わらず高級で、ゲシュタポが使った理由も頷ける。

昔、このホッシュ通りのあるお宅を訪問したことがある。それはゲシュタポではなく、コンセルバトワールの教授宅だった。コンセルバトワールは世界的に有名な音楽学校である。そこのP教授から試験問題の楽譜を貰いに行ったのだ。バルブ絶頂期、取引先のお嬢さんが受験するというので、会社ぐるみの受験対策に取り組んだ。今から思えば完全に試験漏えいだが、当時はそれが普通だった。

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