Wednesday 11 October 2017

アメリカとパリ協定

アメリカのトランプ政権がパリ合意の見直しに入った。具体的には石炭火力の継続である。折角お金と時間を掛け、世界が京都議定書以来の合意に漕ぎ着けた矢先だった。もったいないというか瓦解感は否めない。そんな中、先日東京で開かれた「クール・アースへの革新会議(ICEF)」を覗いてみた。久々に見る温暖化防止の最先端である。聞いていて風力と太陽光発電の時代になったか?という印象を持った。

インドでは風力の単価が石炭より安いというし、英国でも石炭の割合が10%を切っているという。本当か?と思うが、昔に出席したボンのCOP6では殆ど国別のキャップ議論に終始していたことを思うと隔絶の感があった。正に10年ひと昔、時代は学者の手法論議から実務家のビジネスへと確実に移っていた。今回は田中さんという元IEAに出向していた人が議事を進めていた。10年前は川口外務大臣だった。どちらも流暢な英語で仕切っていて頼もしい。日本のプレゼンスが掛かっているだけについつい応援してしまう。

日本は平地が少ないから、風力の羽や太陽光のパネルを置く場所が限られている。欧州のように電力融通も出来ないから、自ずとハンディのある協定だった。石炭は所詮燃やしてもCO2ゼロだったら問題ないだろう・・・そうした技術に磨きを掛けるチャンスが又出て来たかも知れない。今回の事はそう捉えたい。

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