Thursday 9 June 2011

ハムが美味しい!

ある冬の寒い日、例によってグラスを傾けていると、向かい側の男がこっちへ来いと合図する。髭もじゃで人相はあまり良くない。座り直してみて分かったがお互い全く言葉が通じない。ただ何かの拍子にちょっと待てと、席を立って居なくなってしまった。暫くして戻ってくると、雪混じりのサラミを3本持ってきた。どうやら地方の肉屋でタリンに行商に来たらしい。店の主人に頼んで切ってもらいご馳走になったが、これが柔らかく何とも美味かった。


この国は総じてハムが美味しい。種類も沢山ある。ところが何故かウィンナーソーセージは脂っこく牛肉も今一だ。チーズに至っては雪印のプロセスチーズのように無味乾燥としている。私は郷に入れば・・・の主義なのでさして気にならないが、知り合いのスイス人がこれをコケおろす。ある時そのスイス人がこれが本物のチーズだとばかり、地元ベルンのSbrinzというチーズをくれた。私の日本酒ではないが、本国から取り寄せているらしく、確かに臭みが強く別物だった。

美食は追及するとキリがない。所詮行きつく先は日本の味に決まっている。そんな時は”山小屋で出てきたものは、何でも旨かった!”を思い出すことにしている。

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