Friday 24 June 2011

サウナの世界

北欧、取り分けフィンランドはサウナの発祥の地である。Pubで会った男が言っていたが、森の中のサウナは、スモーキーのアロマがあり何とも言えない癒しだと。一風呂浴びて飛び込む湖の冷たさ、そして上がって飲む冷たいビール、正に至福の喜びとはこういうことを言うらしい。何故か彼らは群れることが嫌いである。そのためサマーハウスと呼ばれる田舎の別荘も、辺鄙な所を好む。これがサウナから裸で飛び出しても、何一つ憚らない環境を作り出している。

私はそこまで行かないが町のサウナを時々利用する。ロシア時代の古い建物で、ウェディングドレス屋の1階にある。小さな窓口でロシア人のおばさんに勘定を済ませ更衣室に入ると、いつもロシア人の大男が火照った体を冷まして大議論している。言葉が全く分からないが、”ポピュラリズム”とか聞こえる所を見ると、いまだに社会主義を懐古しているだろうか思ってしまう。

サウナの部屋は、ヒビの入った白煉瓦と4m近くある天井、それに昼でも薄暗くどこかで見た様な光景だ。出た所には石のベットが置いてある。そうここは東欧で見た収容所そっくりだ。シャワーもひょっとして水の代わりにガスが出てくる気がする。サウナには白樺の葉を束ねたものを持って入り、ひたすら体を叩く。いつぞや2mもするロシア人の男がそれじゃ駄目だとばかり、バシバシやってくれた。痛いの何のと思わず「アイテー!」と。男は気を良くしたか又しても・・・・。それもそのはず、「アイタ」はこっちの言葉で”有難う”なのだった。

先日、住宅展示会に行ったらログハウスのサウナを売っていた。中を覗いて見ると、何と裸の女性がバスタオル一枚で応対していた。いつか、男の話の世界に一度触れてみたい。

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