先日ホワイトハウスに銃を持った男が侵入し射殺された。一カ月ほど前にも、ホワイトハウス主催の晩さん会で発砲騒ぎがあったばかりである。2年前にはペンシルバニアの集会で、 トランプ大統領の右耳を銃弾か掠めたのは記憶に新しい。次から次へと続く暗殺計画に、国内の不吉な空気を感じる。
要人の暗殺は、時によって歴史の大きな転換点になる。安倍さんの時もそうだったが、自民党の求心力に陰りが出た。時を経てその現場に立つと、止まったままの時間を共有する不思議な感覚になる。
その体験の最たるものが、ダラスのJFKだった。10数年前に訪れたが、JFKが被弾した場所の道路には×印が残っていた。オズワルドが狙撃したとされるビルも当時のまま保存されていた。ただそこから単発銃で狙うには余りに遠く、誰もが近くのグラッシーノールと呼ばれる小高い丘が怪しいという気持ちになる。
もう一つはヒットラーの(未遂だったが)暗殺現場である。場所はロシア国境に近いポーランドの「狼の巣」であった。ワルキューレ作戦と称したクーデター計画で、シュタウフェンブルク大佐が総裁大本営仕掛けた爆弾が爆発した。ヒットラーは一命を取り留め計画は失敗したが、防空壕などが現存する中、その現場は跡形もなくなっていた。
シュタウフェンブルクの家系を書いた「Secret Germany]」という本がある。彼は名門貴族の末裔で、ドイツを狂気から解放する崇高な使命感を持った人だった。
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