Saturday, 19 September 2026

タイのロレンス

 先日、久しぶりにタイ料理を食べに行った。必ずしも好きと言う訳ではないが、日頃のマンネリ化した食生活にはちょっとした刺激だった。

タイ料理はココナッツミルクの甘さと唐辛子の辛さ、それにパクチが微妙なバランスで混ざり合っている。それは暑い処で口にするとよく分かるのだが、不思議と食欲を誘うのである。

タイには80年代の頃、仕事で良く行った。2~3か月おきに通っただろうか、蒸し暑い国だったので着ていた服が直ぐにダメになった。そこで現地の人が着ている開襟の上下に替えることにした。

たまたまホテルの前に洋服屋があったので、サイズを測ると翌朝には出来上がっていた。色は白だった。当時、英語の勉強と称して「アラビアのロレンス」のVHSに凝っていた頃だった。その影響もあり、アタッシュケースを持つとタイのロレンスになった気分になった。

仕事が終わると、夕方から仲間とよくゴルフに出掛けた。一日中冷房の部屋で過ごしているから、どうしても汗をかきたくなる。当時は雇用の為と称して、キャディーを一人3~4人付けるのが習わしだった。一人はバックを担ぐ女、一人は日傘を持つ女、一人はボールを探す女と、だから一組4人で廻ると10数人の大集団になった。正に王様ゴルフだった。

終わってから繰り出すのが、パッポン、タニヤの飲食街である。如何わしい店も多かったが、若かったので良く飲んだ。「タイは微笑の国」と言われる。正にそれを実感する場所でもあったり、やはり同じ儒教国は日本人のセンチメントに合っていた。

タイは、アジアの中で唯一植民地化されなかった国でもある。その訳は寛容で強かな国民性からきている。その例が新国王だろう。随分前に敬愛されていたプミポン国王が亡くなった。それを継いだのが長男だったが、彼は若い頃から女優を連れ廻すプレーボーイで、コロナ渦でも海外に逃避する問題児だった。それでも何とか君臨しているのは、その辺の国民性かと思っている。

ともあれ、当時の為替レートは1バーツが2円の時代だった。2時間マッサージしても800円だった。今では5円近くになっている。円高で日本から進出した企業も多く、威張り散らす日本人も多かった。そんな頃を思い出した。

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