Thursday 9 May 2013

入院中のプミポン国王

今回、街を歩いて驚いたのは、プミポン国王の写真が街のあちこちに飾られていることだった。昔もあったがこれ程ではなかった。地元の人に聞くと、暫く前からバンコクで入院生活を送っているという。御年85歳、国民から多大な尊敬を得ている人だけに、国中で心配している様子が伝わって来た。

取り分け、後継者が決まっていないことが余計不安にしているようだ。人々に次は誰かと聞いても、中々話してくれない。現在60歳になる皇太子もいるが、昔からあまり評判が良くない。20年ほど前だっただろうか、バンコクからプーケット島に行ったことがある。小さな飛行機に乗り込み、離陸を待ったが中々飛ばない。30分以上過ぎた頃、VIPと思われる軍服姿の人が遅れてやって来て、最前列に座りやっと飛び立った。それが皇太子で、プーケットでは女優と別荘で過ごすのだという。確かに沖合には軍艦が停泊し、海から監視していた。国民に中々受け入れないのも、分かる気がする。

タイの人はとても信心深く、儒教が芯まで行き渡っている。買い物をしてお金を払うと、お礼代わりに手を合わせて「コップンカー(有難う)」と云う。日本人ならず、誰もが坊さんになったような気分に浸ってしまう。寡黙な国民性だけに、祈りが伝わってくるような雰囲気だ。

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